不妊治療は、もし授からなかった場合、いずれ「治療を終える」という選択を考えなければならないときがやってきます。
治療の回数を重ね、期間が長くなるにつれて、「この治療もいつか終わりを迎えるのではないか」と不安になるのは、誰にでも起こる自然な気持ちです。
その不安は決して、気持ちが弱いからではありません。むしろ、これからの人生を真剣に考えているからこそ生まれる感情だといえるでしょう。
「もし授からなかったら……」という将来への不安と、どのように向き合っていけばよいのか。今回は、その気持ちの整理の仕方について一緒に考えていきましょう。
自分の気持ちを整理してみよう
頭の中であれこれ考え続けると、不安ばかりが大きくなりがちです。まずは自分の気持ちを紙に書き出してみましょう。書き出した内容を誰かに見せる必要はありません。思うままに正直に書いてみてください。
その際に、「もし授からなかったら……」と感じている不安や心配をできるだけ具体的に書いてみましょう。書き出すことで、それぞれどう対策していけばいいかが考えやすくなります。まずは自分の感情を「見える化」することが大切です。
他の治療の選択肢がないか確認しよう
次に取り組んでほしいのが、今の治療方法以外に選択肢がないかを確認することです。
まずは、これまでの治療経歴を一覧にしてみましょう。一般的に行われている治療方法を、すでにある程度試してきている状況でしょうか。
例えば、採卵のための卵子の育て方ひとつをとっても、自然に任せて卵胞を育てる方法や、調節卵巣刺激法といって排卵誘発剤を用いて卵胞を数個から10個以上育てる方法などがあります。これまで同じ刺激方法を続けてきた場合、別の方法を試すことで結果が変わることもあります。
そのほかにも、着床に関する検査や精子の選別方法など、不妊治療にはさまざまな方法があります。クリニックのホームページに詳しい治療内容が掲載されていることもあるため、一度確認してみましょう。
もし、現在のクリニックでは別の選択肢を選ぶことができない場合は、転院を検討するのもひとつの方法です。
まずは「できることをやり切ったかどうか」を振り返ってみましょう。

授からない場合の未来についても考えてみよう
長年治療を続け、すでにさまざまな方法を試してきた場合、これ以上できることがないと感じることもあるでしょう。そのようなときは、つらいかもしれませんが、授からなかった未来について考えはじめるタイミングなのかもしれません。
治療を終結し、パートナーと2人で生きていくという選択肢もあります。特別養子縁組を検討するという選択肢もあります。また、海外で卵子提供を受けるという選択肢もあります
もちろんどれも簡単に決められることではありません。だからこそ、パートナーとしっかり向き合い、話し合ってほしいことでもあります。
自分たちだけで考えることが難しい場合は、カウンセラーなど専門家に相談しましょう。通っているクリニックでカウンセリングや相談窓口の案内などの情報提供を行っている場合もあるため、それらを活用するのもひとつの方法です。
まだ起きていない未来と「今」を分けて考えよう
「もし授からなかったら……」という不安は、まだ起きていない未来への想像から生まれるものです。不妊治療に限らず、私たちは分からない未来について考え続けるほど、不安を大きくしてしまいがちです。
大切なのは、「いつか起こるかもしれない未来」と「今この瞬間」を切り分けて考えることです。
自分の気持ちを整理すること、治療の選択肢を確認すること、将来についてパートナーと話し合うこと、必要であれば専門家に相談すること——まずは「今できること」から少しずつ取り組んでいきましょう。





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