【Vol.15】「赤ちゃんが泣き止まないと、自分が責められている気がします」その“つらさ”が生まれる理由

赤ちゃんが泣き止まないと、自分のせいのように感じて胸が苦しい……。そんな気持ちを抱えていませんか?赤ちゃんの泣き声に苦しくなるのは、それだけ大切に思っているからこそ。泣き声がつらく感じる理由や、自分を責めずに過ごすためのヒントについて、助産師が自身の体験も交えながらやさしくお伝えします。

【Vol.15】「赤ちゃんが泣き止まないと、自分が責められている気がします」その“つらさ”が生まれる理由

最終更新日:
2026-02-10
公開日:
2026-02-10
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赤ちゃんが泣き止まないと、自分のせいのように感じて胸が苦しいです。 抱っこしても寝かしつけても泣き止まないと、責められているような気がして涙が出そうになります。 母親なのに、どうしてこんなに気持ちが乱れてしまうのでしょうか。

赤ちゃんが泣くと胸が苦しくなるのは、自然なこと

赤ちゃんが泣き止まないと、「自分のせいなのでは?」「ちゃんとできていないのでは?」と苦しくなることがありますよね。そう感じながらも毎日向き合っているあなたに、まず「本当によく頑張っていますね」とお伝えしたいです。

大人は悲しいときやつらいときに泣くことが多いので、赤ちゃんが泣くと「苦しいのかな」「悲しいのかな」と感じてしまうかもしれません。けれど、赤ちゃんが泣く理由は悲しみだけではありません。

・お腹がすいたよ

・抱っこしてほしいな

・暑い、寒い

・眠たいのに、眠れない

・なんとなく不快

・ちょっと注目してほしい

こうした小さなサインを、泣くことで伝えようとしているのです。だから、泣き止まないからといって「お母さんが何か間違えている」わけでは決してありません。

泣き続ける赤ちゃんを前にすると、そわそわして落ち着かなくなることもあるでしょう。それは、赤ちゃんのことを大切に思っているからこそ。「なんとかしてあげたい」と思う気持ちは、親としてとても自然で、温かい感覚です。

私自身も、赤ちゃんの泣き声に苦しくなったことがあります

少しだけ、私の話をさせてください。第一子が赤ちゃんだったころ、どうしても泣き止まない息子を前に、気持ちが追いつかず、自分を責めてしまった経験があります。

私は子どものころ、「泣いても何も解決しないよ」「泣くのをやめなさい」とよく言われて育ちました。「つらくても泣いてはいけない」と感じ、気持ちをぐっと飲みこむ癖がついていたように思います。

ある日、泣き止まない息子を抱きながら、どうしても抑えられなくなり、一緒に泣いてしまったことがありました。たくさん泣いたあと、ふっと心が軽くなり、「あぁ、ずっと泣きたかったんだね。今までよく頑張ってきたね」と、自分に優しく言葉をかけることができました。このとき初めて、私は自分の中の子どもの自分が泣いていたことに気づいたのです。

赤ちゃんの泣き声で苦しくなる背景には、お母さん自身のこれまでの経験や心の癖が静かに影響していることもあります。だからこそ、苦しくなるのは不思議なことではなく、とても自然な反応なのです。

つらさが続くときは、心と体が疲れているサインかも

もしあなたが毎日「胸が苦しい」「涙が出そう」と感じるほどつらいなら、それは睡眠不足や疲れが積み重なっているサインかもしれません。

赤ちゃんと一日中一緒に過ごすことは、思っている以上にエネルギーが必要です。ずっと泣き声が続けば、心が疲れてしまうこともあります。つらく感じるのは、あなたが弱いからではなく、それだけ真剣に育児に向き合っている証なのです。

「泣き止ませなきゃ」とひとりで背負い込まなくて大丈夫です。ときには、家族に少し抱っこを代わってもらったり、産後ケアや一時預かりなどを頼ってみるのもよいでしょう。あなた自身の心と体も、同じくらい大切にしてほしいなと思います。

きっと赤ちゃんは、あなたがそばにいてくれるだけで、安心を感じていることでしょう。泣き止まない日があっても、そのぬくもりはちゃんと伝わっています。

どうか、ご自身にも優しいまなざしを向けてあげてください。あなたは今日も、そのままで十分に素晴らしいお母さんです。

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